歌手生活25周年記念アルバム 蒼い月

松原のぶえ 歌手生活25周年記念アルバム 蒼い月歌詞
1.おんなの出船

作詞:山田孝雄
作曲:船村徹

涙 涙 涙 涙
涙枯れても 枯れるな恋よ
船に 私は乗る
あなた 桟橋で
白いテープを引く
お別れ波止場
サヨナラ サヨナラ
おんなの出船

夢を 夢を 夢を 夢を
夢を下さい おんなの夢を
明日は どうにかなる
今夜 見る夢に
愛を信じて行く
一人の旅路
サヨナラ サヨナラ
おんなの出船

心 心 心 心
心あげます おんなの心
他に 何もない
あげる ものなんて
沖じゃカモメが泣く
お別れ波止場
サヨナラ サヨナラ
おんなの出船


2.涙のポンポン船


3.故郷で待ちます


4.あなた待つ港


5.哀愁かもめ


6.おもかげ列車

作詞:吉岡治
作曲:市川昭介

すがる心を 引きさくように
ベルが鳴る鳴る 夜の駅
もうこれきりね 見おさめね
手をふれば
涙で涙で見えない
おもかげ列車

どんな運命が待ち受けようと
ついてゆきたいどこまでも
やっぱり駄目ね お別れね
愛しても
明日は明日は他人ね
おもかげ列車

遠くはなれて 泣く春よりも
ふたり暮らせる冬でいい
大事にします思い出を
呼んだとて
あなたがあなたが消えてく
おもかげ列車


7.風みなと

作詞:やしろよう
作曲:伊藤雪彦

泣いて通れば この恋に
二度と逢えなくなるという
それでも涙が止まらない 波止場道
見送らないわ そう決めながら
あなた探して走り続ける 桟橋は
波また波の 波また波の 風みなと

声を限りに 叫んでも
波の向こうに 消える船
どうすりゃいいのよ さよならも届かない
やさしいだけじゃ 女はだめね
すがりついても離したくない ひとだけど
今では遅い 今では遅い 風みなと

冬の寒さも 気づかずに
そばで暮らしたことも夢
かじかむ心をもう一度 あたためて
どうせ私は 飛べないカモメ
忘れないでと祈る背中に 雪が散る
波また波の 波また波の 風みなと


8.波止場

作詞:梶野真澄
作曲:船村徹

さよならを 言う前に
抱いて下さい も一度
淋しくて 恋しくて
いっそこのまま 死にたい
指先が 唇が
忘れられない 私
海が憎い あの人が

たまらなく 逢いたくて
痛むこころが 哀しい
愛されて 捨てられて
今はすべてを 忘れて
いつの日か 港町
そっと 戻って来たら
こんどこそは 離さない

あのひとを 追いかけて
行けばよかった あの日
いまはひとり 泣く波止場


9.さよなら港

作詞:たかたかし
作曲:市川昭介

忘れちゃいやよ また来てね
駈けて桟橋ヨー 後追いかける
好きになっても あの人旅の
一夜泊まりで 出てゆく船よ
汽笛ひきさく さよなら港

連れて行ってよ 抱きしめて
泣けば未練とヨー カモメが笑う
投げたテープが 波間をそめて
浮いて沈んで 流れて消える
涙ちぎれる さよなら港

帰って来てよ 待ってます
春のつばめにヨー 便りをのせて
船は沖ゆく 岬をまわる
泣いて手をふりゃ 椿の花が
波に散るちる さよなら港


10.新宿みなと演歌(うた)


11.演歌みち

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

爪先あがりの この坂を
誰が名づけた 浮世坂
風が背をおす 日もあれば
雨が胸つく 肩たたく
しんどいネ そりゃましんどいけれど
エンヤコラ このみち 演歌みち

人間生きてりゃ 誰にでも
いつか身につく 垢もある
責めてくれるな はしご酒
捨てちゃいないさ 夢だけは
しゃないネ そりゃましゃないけれど
エンヤコラ このみち 演歌みち

明日は明日の 風が吹く
惚れてふられて また惚れて
はぐれ鳥にも いつの日か
待てば日和(ひより)の 春もあろ
しんどいネ そりゃましんどいけれど
エンヤコラ このみち 演歌みち


12.赤提灯の女(ひと)


13.涙の海峡

作詞:たかたかし
作曲:徳久広司

あなた叱って よわむしと
むかしのように 髪を撫で
宿の二階で 海鳴りを
枕抱きしめ 聞いてます
あなた恋しい わたしは女
帰りたい 帰れない
あなたの胸に
北の海峡 ああ なごり雪

闇に汽笛が 糸ひけば
涙が膝を 濡らします
捨てるつもりの 思い出が
酒にからんで 呼びもどす
あなた恋しい わたしは女
倖せが 欲しいのよ
あなたのそばで
北の海峡 ああ なごり雪

あなた明日が 見えません
窓には白い 雪すだれ
群れをはぐれた 海鳥が
西へ西へと 泣いて翔ぶ
あなた恋しい わたしは女
抱かれたい あまえたい
心が寒い
北の海峡 ああ なごり雪


14.港宿

作詞:蛭田まさに
作曲:桜田誠一

鴎どり啼いて 啼いてョー
ここはみちのく港宿
あなたを忘れる 旅なのに
忘れる忘れる すべがない
涙の粒だけ あなたです

岬町暮れて 暮れてョー
風のみちのく港宿
未練を断ちきる 旅なのに
断ちきる断ちきる 意地がない
小指の先まで あなたです

恋まくら濡れて 濡れてョー
涙みちのく港宿
思い出捨てたい 旅なのに
捨てたら捨てたら 生きられぬ
心にいっぱい あなたです


15.雪国夜景

作詞:滝沢富次
作曲:遠藤勝美

夜汽車の窓の すきまから
しのびこむ雪の 冷たさに
片道だけの 旅切符
思わず胸に 抱きしめました
さむい…… さむい さむい
ひとりはさむい
まして悲恋の まして悲恋の
雪国夜景

うもれて白い 停車場の
改札をぬけて 海づたい
かじかむ指に 息をかけ
さまよい歩く 鴎のように
つらい…… つらい つらい
面影がつらい
まして悲恋の まして悲恋の
雪国夜景

日暮れの早い 北の町
人影もいつか 消えてゆく
悲しみそっと 包むよに
灯りを落とす 烏賊釣り小舟
おもい…… おもい おもい
未練がおもい
まして悲恋の まして悲恋の
雪国夜景


16.なみだの棧橋

作詞:杉紀彦
作曲:市川昭介

どこへ行くとも 言わないで
夜明け あの人 船の上
雨のデッキに 眼をこらしても
溢れる泪で 何にも見えない
わけをきかせて くださいと
叫ぶこの声 ドラが消す
行かないで 行かないで 行かないで

寒さ間近の 波しぶき
夜明け桟橋 雨しぶき
こんな時間に 出て行く船に
あの人希望を かけたのだろうか
だけど私は どうするの
何もおしえず 行くなんて
行かないで 行かないで 行かないで

ぼくの故郷は 君の胸
いつもあの人 言っていた
いつか夜明けに 帰って来ると
ひと言きければ こんなに泣かない
私いつまで 待ちますと
船につたえる 束の間を
行かないで 行かないで 行かないで


17.めぐり逢い赤坂(デュエット:新沼謙治)


18.夕霧岬

作詞:石本美由起
作曲:市川昭介

誰を愛して ここまで来たと
やせた私を 霧が抱く
未練でしょうか・・・
あなたの温り 忘れ 忘れられない
いのちを燃やした 思い出さえも
風に千切れる 夕霧岬

好きなあなたを 信じていたが
いつかもつれた 赤い糸
解けるでしょうか
男はあてない 流れ 流れ小舟よ
死ぬほど淋しい 心が寒い
女独りの 夕霧岬

浜の椿も 寄り添いながら
ひとつの小枝に 咲くものを
運命でしょうか
幸せ花さく 春は 春はいつくる
涙が枯れたら 鴎の唄に
明日を夢みる 夕霧岬


19.男なら

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

悔し涙を噛みしめて
それでも肩を落とさない
見栄が男の つっかい棒と
からから辛い 酒を飲む
なァ 下手な慰め言わないぜ
男なら 男なら
黙って心で あゝ 酒を飲む

想いばかりがただ燃えて
日暮れりゃ遠い道ばかり
照る日 曇る日 さまざまだよと
何処かで唄う 演歌ぶし
なァ 七つ転んでまだ転ぶ
男なら 男なら
それでも真赤な ああ 夢を見る

運否天賦(うんぷてんぷ)は 風しだい
時代がいつか 俺と寝る
そうさ最後に 笑えばいいさ
それまでふたり はしご酒
なァ 晴れて男の花道を
男なら 男なら
綺麗に飾ろぜ あゝ 男なら


20.あなたという名の雪が降る

作詞:荒木とよひさ
作曲:市川昭介

子供の頃から 涙がいつも
似合っていたような きがします
あなたの背中に 顔を伏せれば
幸福の匂いが してたのに

※あ あ この愛どこかで
迷子でいるのなら
心の片隅で 待つこともできるのに
思い出ばかり またつもらせて
あなたという名の雪が降る※

夜風にまぎれて かすかに遠く
汽笛が聞こえる 気がします
はなれた心を つなぎ合わせる
きのうまで もどれはしないのに

あ あ このゆび今でも
あなたをさがしてる
一人で眠れない 聞き分けのない心
悲しみばかり またつもらせて
あなたという名の雪が降る

(※くり返し)


21.維新のおんな

作詞:たかたかし
作曲:三木たかし

明日もわからぬ 契りとしって
ほどけば泣けます 紅の帯
戦はだれのためですか
おんなの涙が 見えますか
嵐うずまく 夜明け前
京都鴨川 かくれ茶屋

運にまかせた 命と笑い
盃かさねて 膝まくら
あなたに添える一瞬は
千年万年 わたしには
ゆかせたくない この人を
四条大橋 蝉しぐれ

人は斬れても 縁は斬れぬ
おそのはあなたの 女です
男が大義に死ねるなら
おんなは恋情に 身をすてる
ついてゆきます 修羅のはて
夜の堀川 流れ星


22.まごころの旅


23.蛍(ほたる)


24.離愁…秋から冬へ


25.愛冠岬

作詞:田中うめの
作曲:三木たかし

遠く涙の 岬を染めて
沈む夕陽に 浜が哭く
波のうねりに 浮かんで消える
面影ひとつ 夢ひとつ
ああ愛冠の岬よ
霧よ晴れて もう一度逢わせてよ

海よ風よ 時を私に返しておくれ
岬のカムイよ
せつない祈りをかなえておくれ

潮のつぶてに 打たれて耐えて
いのちを咲かせる むらさきの
花に重ねる 女のこころ
死ぬことさえも許されぬ
あゝ愛冠の岬よ
北の涯ての 淋しさが凍りつく

海よ風よ 愛の傷みを支えておくれ
岬のカムイよ
私の祈りをかなえておくれ

海よ風よ 時を私に返しておくれ
岬のカムイよ
私の祈りをかなえておくれ
かなえておくれ


26.無情の海

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

海の鳥さえ翼をよせて
はるか海峡こえてゆく
島は見えても わたれない
こころひきさく 無情の海よ
いくつゆく春 指でかぞえたら
めぐり逢えるの あの人に
やさしい胸の日だまりに
逢いたいよ 逢いたいよ
海の向こうに ふるさとがある
逢いたいよ 逢いたいよ
島は見えても わたれない
海のにくらしさ

赤い夕日が岬をそめる
カモメ啼き啼き 沖へとぶ
船は見えても わたれない
波の荒さよ 無情の海よ
もしもわたしが 鳥になれたなら
おなじ傷みに たえている
あなたの島に とんでゆく
逢いたいよ 逢いたいよ
とじた瞼に 面影うかぶ
逢いたいよ 逢いたいよ
船は見えても わたれない
海のにくらしさ

逢いたいよ 逢いたいよ
海の向こうに ふるさとがある
逢いたいよ 逢いたいよ
とんでゆきたい ゆかれない
海のにくらしさ


27.朝顔

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

ねぇ、あなた 無理して飲む酒は
たとえ酔えても 心はだませない
そばにわたしがいるじゃない
わけてください 肩の荷を
いつものやさしい
笑顔のあなたに もどってよ

ねぇ、あなた ふたりはひとりです
おなじよろこび 悲しみわけあえる
二度や三度のつまずきは
あるわ誰にも 生きていりゃ
負けたらだめです
この世に負けたら だめですよ

見て、あなた しぼんだ朝顔が
今朝は背すじを のばして咲いてます
惚れた男につくすのが
なんでつらかろ 苦しかろ
あなたが枯れたら
わたしも枯れるわ いいですね


28.海燕(うみつばめ)


29.祖谷(いや)の恋唄


30.せせらぎの径(デュエット:船村徹)


31.バラの花束

作詞:みなみらんぼう
作曲:みなみらんぼう

愛に挫けて 街を離れた
別れもいわずに 部屋をとび出した
古里に戻って バラを育てた
家族に隠れて 泣いてばかりいた

母は静かに 私に呟いた
バラにも相手の 気持ちが分かる

優しくならなきゃ 花はいじける
まして愛など 実りはしない
涙だけでは バラは咲かない
あなたなしでは 私も生きられない

日傘を回して 母が手を振る
涙の中で 父がうるんでゆく
古里の駅は 一人ぼっちで
笑う人泣く人 ただ見つめている

バラの花束 指先にまだ
愛のトゲが 刺ったままで

なのにこんなに 優しくなれた
こんどはきっと 愛を離さない
涙で育てた バラの花束
胸にかかえて あなたの待つ街へ

あなたの待つ街へ


32.母と娘

作詞:たかたかし
作曲:浜圭介

針もつ姿がちいさく見えます
白髪もこの頃 めだってきましたね
子供を育てるためにだけ
生きてきたよなあなたです
ほんとにありがとう …おかあさん
あなたが好きです …おかあさん

父から襟巻もらった誕生日の
あなたがながした 涙をわすれない
女でなければわからない
あなたの苦労が少しずつ
わかってきました …おかあさん
あなたが好きです …おかあさん

母から娘へ 娘はその子へ
伝えてゆくのは 日本の心です
この娘が大きくなるまでに
あなたの味付けおしえます
わたしの大事な …おかあさん
あなたが好きです …おかあさん

ほんとにありがとう …おかあさん
長生きしてよね …おかあさん


33.不知火(しらぬい)挽歌


34.ありんこ

作詞:津城ひかる
作曲:弦哲也

いつも女に かまけていたら
世の中に足を すくわれる
だからしばらく 逢えないからと
言うだけ言うて 切る電話
あんたほんまに 鉄砲玉や
いま頃どこで 何してる
ああ男って 難儀やな
荷物をいっぱい 背負ってさ
夢さがし 疲れたときは
あんた あんた この指とまれ

別にたいしたことじゃないさと
さっきから浮かぬ 顔をして
たまに逢うのに あんたはずっと
色つき水と さしむかい
胸のつかえが あるなら全部
話せば楽に なるのにさ
ああ女って 阿呆やから
聞かんでいいこと 聞きたがる
せつなさを 捨てたいときは
あんた あんた この指とまれ

今度あんたに いつ逢えるのと
言い出しかけて やめにした
ああ男って 難儀やな
ありんこみたいに 走ってさ
夢さがし くじけたときは
あんた あんた この指とまれ
あんた あんた この指とまれ


35.にごり川

作詞:津城ひかる
作曲:弦哲也

ついてゆきたい あんたとならば
地獄の果てでも ついてゆく
ばかねばかね 女って
勝手にしあわせ 夢見てさ
傷つくだけと 知りながら
流されて
今夜も溺れる 他人川

飲めば飲むほど ひとりになって
逢いたい気持ちが 風になる
ばかねばかね 寂しさは
お酒じゃ騙せや しないのに
嫌いになんて なれないと
流されて
今夜も溺れる 涙川

明日が見えない 濁った川も
はじめはきれいな 岩清水
これでこれで お別れと
決めても抱かれりゃ 女です
両手にあまる ぬくもりに
流されて
今夜も溺れる さだめ川


36.ほおずき

作詞:津城ひかる
作曲:弦哲也

はぐれないように
この手を 引いて
夢をまっすぐ 生きるひと
いいのわたしは わたしのことは
目立たずに 咲いている
あなたのそばで
そんな小さな そんな小さな花でいい

言葉たらずで
時には ふたり
顔をそむける 右左
ばかねわたしが わたしがわるい
やさしさに つつまれた
あなたの笑顔
あればこそ咲く あればこそ咲く花なのに

くやし涙の
くちびる噛んで
明日のゆくえを さがすひと
いいのあなたが あなたがいれば
雨の日に 散る花も
いつかはきっと
赤い実をなす 赤い実をなす時がくる


37.うわさ供養(船村徹)

作詞:水木れいじ
作曲:船村徹

父さん ねぇ 父さん そんなに飲んじゃ いけないわ
男やもめの 淋しさをまぎらす気持 わかるけど

母さん なぁ 母さん
娘のこごとは たまらんね

今はおもいで話が せめての供養

ほら父さん見て! 今年もこんなに咲いているわ
母さんの植えた野菊の花が
ねぇ ねえってば…お酒ばっかり飲んでないで早く!

おまえ 本当にこの頃 母さんに似てきたなあ…
母さん なぁ 母さん 喧嘩もいっぱい したけれど
今に想えば あの頃が 我が世の春と いうやつか

父さん ねぇ 父さん
そんな弱気で どうするの

空で笑っているよな 夕焼けとんぼ

父さん!私がお嫁に行くときお酒やめるって言ったじゃない!
母さん見てたら おこるわよ…

うん わかった わかった だから もう一本だけちっょと頼むよ!

父さん ねぇ 父さん まだまだ人生 これからよ
可愛い初孫 見せるから 躰にだけは 気をつけて

母さん なぁ 母さん
しばらくさっちなゃ 行けないね

いつか夜更けてしんみり うわさ供養


38.宿り木みたいな人だけど

作詞:いとう彩
作曲:馬飼野俊一

好きな人の 身代わりに
死ねるのかと 聞かれたら
ハイと即座に 答えます
あんな男で いいのです
そんな男で いいのです
宿り木みたいな 人だけど
誰にもあれこれ 言わせない
…惚れた男でございます

好きな人に 好きなこと
させてあげる 喜びを
やっとおぼえた わたしです
こんな女で いいのです
そんな女で いいのです
何度も停車は したけれど
終着駅で 待っていた
…たった一人の男です

あんな男で いいのです
こんな女で いいのです
宿り木みたいな 人だけど
ふたりは一緒に 枯れて行く
…惚れた男でございます


39.浮草

作詞:たかたかし
作曲:市川昭介

つらくないかと いたわってくれる
そんなあなたに なけてくる
あなた…
「おまえ」 涙ふきあい
越える憂き世の 雨と風
ふたり根のない 浮草の花

そばにあなたが いてくれるだけで
いいのわたしは いきられる
あなた…
「おまえ」 肩よせあい
冬の寒さに 耐えながら
ほれて一途な 浮草の恋

花の咲かない 浮草にだって
めぐる季節の 春はくる
あなた…
「おまえ」 涙かみしめ
暗い夜道に 灯をともす
明日はいずこか 浮草ぐらし


40.夢見草

作詞:津城ひかる
作曲:弦哲也

今に見てろと 啖呵を切って
夢を追いかけ 走るひと
無理をしないで ねぇあなた
すべって転んだ その時は
わたしの胸に 甘えてよ
あなたあっての 幸せだから

なぜかこの世は 平気な顔で
白を黒だと はねつける
意地を張らずに ねぇあなた
負けるが勝ちだと 言うじゃない
世間の人が 見捨てても
わたし一人は あなたの味方

ひとに見えない あなたの夢を
見せてください わたしにも
春はもうすぐ ねぇあなた
木枯らしつめたい 冬の日も
蕾をつけて 生きている
桜 さくらは あなたの花よ


41.惚れとったんや

作詞:仁井谷俊也
作曲:岡千秋

惚れおうて連れ添うた
あのひと今ではいないけど
通天閣さえ ひとり者
負けへんわ… 泣かへんわ…
情け浪花の 肝っ玉
あんじょう気張って 明日に生きるんや
明日に生きるんや

酒呑みで身勝手で
それでもええ性格あったから
着たきり雀で ついて来た
見とってなァ… 遠くから…
もしも涙が こぼれたら
あの頃みたいに ”ど阿呆”と叱ってや
”ど阿呆”と叱ってや

想い出の法善寺
おみくじ引いたら大吉や
ええ事ありそな 気がするねん
守ってや… これからも…
笑顔千両の 浪花妻
倖せ夢みて 明日に生きるんや
明日に生きるんや


42.あさきゆめみし

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

徒然に 三十一文字(みそひともじ)で
人を恋うるつらさ 綴ります
夢の浮橋 あなたは迷子に…
きっと、他の女(ひと)にこころ移して
お酒に酔ってます あなたのせいよ
涙で化粧が みだれます
あなたを待つだけの 女でいいわ
悲しくなるほど 好きだから

月の夜は 灯りを消して
浅葱(あさぎ)色のきもの 着てみます
風の音にも あなたじゃないかと…
いいえ、来ないことは知っているのに
お酒に酔ってます 淋しさむねに
想い出アルバム めくります
あなたにきれいだと 抱きしめられた
あの日の夢さえ おぼろです

お酒に酔ってます あなたのせいよ
涙で化粧が みだれます
あなたを待つだけの 女でいいわ
悲しくなるほど 好きだから

悲しくなるほど 好きだから


43.越前風舞い

作詞:仁井谷俊也
作曲:大谷明裕

ひゅるりひゅるひゅる 風が頬うつ空で哭く
波が 波が足元(あし)まで 打ち寄せる
あなたの愛を 失くしたら
わたしは何処で 生きればいいの…
越前風舞い
こぼす吐息が こぼす吐息が 雪になる

岩に砕けて 風に飛び散る波の花
どこか どこかわたしに 似た運命
惚れたら駄目と 知りながら
いけない恋に 溺れて燃えた…
越前風舞い
流す涙が 流す涙が 水仙(はな)になる

心細さに 胸が凍える躰(み)も凍る
夢も 夢もしんしん 冷えてゆく
ふたりで暮らす 隠れ家を
鴎よどうか 見つけて欲しい…
越前風舞い
縋るこの声 縋るこの声 雪になる


44.蒼い月

作詞:Non
作曲:小松勇仁

恋は激しく 燃えて
涙は哀しく 枕を濡らす
たった一夜の 逢瀬でも
腕に抱かれて 散れば花
心が溶けて 躰ひとつに重ね
闇を走る けものの様に強く
夢と知って とかれた帯が悲しい
月が燃えます 蒼い月

人は誰でも きっと
涙の数だけ 幸せになる
そんな言葉を 信じて
腕に抱かれて 眠る花
震える指と 熱い吐息の中で
時が流れ 心刹那に乱れ
明日も見えぬ 二人の運命悲しい
心濡れます 蒼い月

心が溶けて 躰ひとつに重ね
闇を走る けものの様に強く
夢と知って とかれた帯が悲しい
月が燃えます 蒼い月